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2015-03-26 18:26 | カテゴリ:外出・散歩
(※断酒32日目/退院まであと11日)
 先週と同じく、今日も昼食後に米窪さんと散歩に出た。西町総合公園の原生林を通って駅前へ抜けるコースだ。今日はヘビには遭遇しなかったが、途中でまたシマリスを見かけた。スマホで撮影してみたが、小さ過ぎてほとんどよく分からない。


 林を抜けてグラウンドのそばまで来たときに、今度はシマのない別の種類のリスが現れた。僕に気づくと、エサを貰えるとでも思ったのか1mくらいまで一直線に駆け寄って来た。こちらも不用意に動けない。ゆっくり取り出したスマホがエサじゃないと分かると、鼻をひくひくさせながら落ち着きなく走り去って行った。撮影することはできなかった。

 駅前通りは車道を封鎖して、お祭りの出店で賑わっていた。あちこちから肉を焼く香ばしい匂いが漂う中、ビールを手にした人たちが行き交う。浴衣姿の女性もちらほら目につく。僕らはそれ以上は近寄らず、駅前ショッピングモールの中へ避難した。危ないところだ。
 しばらく店内をぶらぶらして、病院バスで戻る米窪さんと別れ、そのまま3時半からのAA「つぐみ」のミーティングに参加するため19丁目教会へ歩いて向かう。狭い会場には外泊して自宅から来た優二さんを含め、20人くらいが集まっていた。
 ちょうど2ヶ月前の5月13日の夜、僕は麻友美さんに誘われて初めて院外AAでこの教会へ来た。あれから身の周りで起きたたくさんの出来事を思い出したが、少しは成長できたのだろうか。間もなく退院することを、僕はこの席でも報告した。
 優二さんはこのあとそのまま「オオタカ」のミーティングが行われる北東教会へハシゴするという。ユウさんから、車で送ると言っていただいたのを遠慮して、駅前まで歩いて戻り病院バスを待った。到着した日曜の最終バスからは、やはり「オオタカ」の会場へ向かう利根川さんと山形さんが降りて来た。みんなそれぞれがそれぞれの判断で、足を運ぶAAを選択している。

 夜。今日は久しぶりに院内のAA「アカゲラ」に参加した。


※文中における、病院および病院関係者氏名・団体名、地名等については、すべて仮名とさせていただいています。


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2015-03-17 18:50 | カテゴリ:外出・散歩
(※断酒25日目/退院まであと18日)
 昼食後、米窪さんと散歩に出た。坂の上から住宅地を通って、いつものように西町駅前のショッピングモールへ行き、100円ショップでぶらぶらする。
 勝瀬さんがデイケアに来ていない。先日本人から病院に電話が入り、米窪さんに取り継いでもらい話をしたという。
「今どこからかけてるの?」
 と米窪さんが訊くと、
「川原。オレの居場所はない」
 いきなり穏やかでない。
「3ヶ月休んだから、これから3倍働くつもりだったのに、嫁さんに『休んでて』って言われた。飼い犬もオレのとこに寄って来ねえんだ」
 犬のことは知らないが、奥さんがそう言う気持ちは分かる気もする。勝瀬さんは明らかに飲んでいる様子だったそうだ。
 勝瀬さんも奥さんも「やり直したい」という目標は同じだとしても、お互いの気遣いが噛み合わないことだってある。特にこの病気の場合、これまで散々迷惑をかけたにも関わらず、それでもやり直しの機会を与えてくれた奥さんへの感謝と自分への猛省から奮起しても、奥さんにしてみれば「無理をしないで欲しい」と思っただけかもしれない。推測なのでこれ以上は何とも言えないが、僕らには笑って「勝瀬さん、早く病院に戻って来い」などと悪態をつくことしかできない。
「それにしても、ちょっとショックだね」
 米窪さんが言った。僕も同感だった。

 西町にある神社周辺をぶらついて帰院するという米窪さんと別れ、僕はそのまま19丁目教会へ向かった。今日は3時半からAA「つぐみ」のミーティングに参加、ここで優二さんと合流したあと、一緒に夕方6時から北東教会で行われる「オオタカ」へ向かい、AAをハシゴした。
 夕食は移動の間に定食屋でラーメンを食べた。北東教会には、今日も植中さんがユウさんの車に同乗してやって来ていた。
「オオタカ」のミーティングは挙手制で、今日は僕は発言しなかった。昨日のことが頭をよぎっていた。僕にはお酒での失敗の後悔よりも、飲まないことでの生きかたの問題が多過ぎる気がする。
 いちど自分でしっかり整理して、自分自身の棚卸しが必要なのかもしれない。

 帰りは昨日と同じく、ユウさんの車に乗せてもらい帰院した。今日はひと言、ふた言は喋ったぞ。それでいいのだ。
 今月25日は町の花火大会だ、とユウさんから聞いた。僕の退院翌日じゃないか。スリップの誘惑はすぐそこにある。


※文中における、病院および病院関係者氏名・団体名、地名等については、すべて仮名とさせていただいています。


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2015-02-17 13:24 | カテゴリ:外出・散歩
(※5度目のスリップから11日目)
 午前中に起きたが、コーヒーを飲んだだけで特に何をするともなく過ごす。
 昼前に、回転寿司を食べに車で出かけた。兄夫婦を交えずに、父と母と僕の3人で食事に行くのは、僕がこの街に戻った当初以来だ。その頃は回転寿司にも行ったが、当時のお店が潰れて無くなっていたので、少し離れた別の寿司店を見つけて入った。いわゆる 100円寿司ではなかったが、日曜の昼ということで店内は混んでいた。父は「高えなあ…」とぼやいていて、僕は食べるのに気が引けてしまった。かといってまったく手をつけないのも不自然なので、マグロやらシメサバやらなるべくスタンダードなネタを待っていたが、いっこうに回って来ない。目の前を過ぎて行くのは派手な色の皿の高級系か、何だかよく分からない創作系ばかりで、なかなか手を伸ばせず苦心した。「高えなあ」のひと言で、身内と回転寿司を食べるのもこんなに神経を使うのだから、やっぱり僕は病んでいるのだとつくづく思う。本当は「俺が連れて来てご馳走するのが筋なのに…」と、さらに卑屈なことまで考えてしまう。
 母は母で、皿の色など気にもせず、積極的に旨そげなネタに手を伸ばしていた。500円の皿なんぞ躊躇なく取ったら父の顔色が変わるのでは、などと僕は肝を冷やして見ていたが、母のチョイスはどれも安めの皿だった。値段を理解して選んでいるはずもないのに、たいしたものだ。僕はなんとか4~5皿をいただいた。

 午後3時過ぎ、父に車で送ってもらい、病院へ戻った。お金のことは言い出せずじまいだった。次の週末に帰るときに改めて相談するつもりだが、今度は早めに切り出そう。僕はいつも言いにくいことを言い出せず、結局ぎりぎりまでずるずるしてしまうのだ。

 ベッドへ戻ると、すぐに葉山看護師が「どうだった?」と様子を尋ねに来た。僕は問題なかったと伝えたが、それだけ看護師さんに心配をかけている、というよりマークされているのだと再認識した。と同時に、やっぱり申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまった。


 早出しの夕食を終えて、午後5時40分の病院バスで駅へ向かった。西町教会のAA「カッコー」へ行くためだ。先週は院外AAには行っていないため、実に10日ぶりの自助参加だ。バスには植中さんと優二さんも同乗していたが、ふたりは別のAAに向かうという。
 初めて完全に、ひとりで参加する自助。
 と思って教会へ着いたら、利根川さんがいた。1本前のバスで先に到着していたのだという。「背中の痛くない日は自助に行く」などと言っている山形さんと、51号室の関根さんという患者も一緒だった。

 関根さんは2週間ほど前に入院した40代後半の男性で、この街から東に 300㎞以上離れた自然の美しい街で美容師をしているという。アルコール依存症で家庭を失い、かつてこの病院にも入院していたことがあるそうだ。当時はAAに馴染めず、自力で10年ほど断酒を続け、その後再婚もして順調だったのに、今回スリップして連続飲酒が再発し、再び入院となったという。仕事の都合で入院期間は1ヶ月とのことで、お店のお客さんの予約も入っているため、退院翌日から職場復帰しなければならないのだそうだ。
 回復の状況が芳しくなくても、美容師としての仕事は待ってくれない。だから退院までの残り少ない日数で、何としても回復しなければいけないことに「焦っている」という関根さんは、以前は性に合わないと敬遠していたAAや断酒会にも積極的だ。茶色い短髪にお洒落な眼鏡をかけ、左腕にタトゥーを施した容貌は、50歳手前にはとても見えない。

 僕は今日のAAで、今回の入院での5度のスリップ、特に2度目以降について経緯を話した。以前このAAで僕が話した実家の話題には触れなかったが、覚えていてくれたのだろう、進行役の男性メンバーの方から、
「ご実家の外泊では大丈夫だったようですね」
 と声をかけていただいた。

 関根さんだけでなく、勝瀬さんにしても米窪さんにしても、退院までのカウントダウンが始まっている患者は多い。言うまでもなく、僕もそのひとりだ。


※文中における、病院および病院関係者氏名・団体名、地名等については、すべて仮名とさせていただいています。


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2015-02-17 11:41 | カテゴリ:外出・散歩
(※5度目のスリップから10日目)
 今週も静かな土曜日だ。勝瀬さんは朝食後に、自宅へ外泊に戻って行った。何を思ってか歩いて帰宅するという。勝瀬さんの自宅のある町までは、3~4時間はかかるのではないだろうか。
 僕はといえば、日中は何もせず、散歩へ出ることもなく病棟で過ごした。

 夕食後、先週に続いて2回目の外泊のため病院を出た。病院バスは午後5時40分で終わるため、こちらは必然的に筋肉痛をおして徒歩での帰宅となる。
 7時過ぎに実家へ着いたとき、父は案の定既に飲んでいた。当然といえば当然で、僕が退院後に仕事に戻ったとき、だいたい帰宅する時間を想定するとこんな具合になる。
 母が冷えたパイナップルを切って出してくれた。僕が何のために入院しているか理解できているのかいないのか、あとはもう、しきりにお酒のつまみになりそうなものを勧めてくる。

 会社から封書が届いていた。5月分の給与から社会保険料の天引きができなかったので、今月中に振り込むよう促す通知だ。およそ19,000円弱。それ以前に、恥ずかしながら残りの所持金が1,000円ちょっとしかない僕は、髪を切りに行くこともできずにいる。先週父から電話で「カネは大丈夫か」と訊かれた際、正直に言えず大丈夫と答えている。
 結局今日も、父には言い出せなかった。

 午後9時にはベッドに入り、ワンセグでTV放送の映画を観ながら寝た。実家で過ごすというのは、そういうものだ。


※文中における、病院および病院関係者氏名・団体名、地名等については、すべて仮名とさせていただいています。


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2014-08-18 18:29 | カテゴリ:外出・散歩
(※5度目のスリップから4日目)
 朝9時頃にはベッドから起きて、コーヒーとパンで朝食を摂りながら、ワールドカップの日本対コートジボワール戦を観た。1-2。先制しておきながら見事な逆転負け。母は起きていたが、父は昼まで自室から出て来なかった。夏祭りの、町内の子供神輿のかけ声が外から聞こえていた。
 特に何をするでもなく過ごし、午後4時過ぎに父に車で送ってもらい病院へ戻った。長浜看護師や丹羽看護師から「大丈夫だった?」と声をかけられた。よほど危ないと思われていたのだろう。53号室で外泊に出ていた患者は、高津さんを除いて既に戻っていた。やがてその高津さんも「ちょっと門限より早かったっちゃね」と帰ってきて、一昨日と何も変わらない、5ーB病棟に戻った。

 夕食のおかずはサンマの煮物と白菜の和え物で、なんだかいつもより貧相な気がした。昨夜は自宅でたらふく食べたと覚しき勝瀬さんは文句を言っていたが、僕は義姉が作ってくれたおにぎりをラップに包んで3個ほど持ち帰っていたので、ひとつをレンジで温めて、丼に上乗せして食べた。


 食後は院内AA「アカゲラ」のミーティングに参加した。メッセンジャーは男性がひとり、参加者は勝瀬さん、米窪さんを含めてこちらも男性ばかりの6人だ。テーマは『仲間』だったが、最近入院したある患者が話をしている際、僕は米窪さんが病室でこの患者の口癖を真似るのを思い出し、笑いをこらえるのに必死だった。
 40代前半~半ばのこの男性は、鬱だのギャンブルだの糖尿だのいろいろ面倒なものを抱えてスリップを繰り返しているらしく、AAのミーティングでは飲酒欲求をノンアルコールビールで抑えているというエピソードが必ず登場する。言葉の節々に「あンのー」と、鼻に抜けるようなワンクッションを入れるのが癖で、米窪さんは前回のミーティングでその数をカウントしていたそうだ。院内AAも回数をこなすうちに、だんだん人の話を集中して聴けなくなってきた。
 僕はこのミーティングで、自分が芝居の「仲間」しか知らないこと、AAの「仲間」というものを本質的にまだよく理解していないことを打ち明けた。さらに、未だに節酒でいけるかもしれないとどこかで考えており、
「シラフでエッチをしたことがないので、断酒してしまうと困るんです」
 と冗談を言ったが、誰もクスリともせず見事にスベった。というより、ものすごく真面目に受け止められてしまったようだ。
 そんなものだ。明日は院外へ行くことする。


 とりあえず、初めての外泊は飲まずに戻れて、僕にとっては「成功体験」になった。明日、牛本主任から詳しく訊かれるだろうが、それよりも僕は2回目以降のスリップについて話さなければならない。再び外出禁止になってしまうかもしれないが、とにかく隠していることをすべて話さなければならないのだ。
 そうしないと、また次のスリップにつながってしまう気がする。


※文中における、病院および病院関係者氏名・団体名、地名等については、すべて仮名とさせていただいています。


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